「東京」 (株)光洋社 (資本金1000万円、新宿区早稲田鶴巻町564、代表小泉洋介氏)は、5月20日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人には、濱田将成弁護士(弁護士法人濱田総合法律事務所、中央区築地2-2-7、電話03-6260-4831)が選任されている。債権届け出期間は6月17日まで。 当社は、1951年(昭和26年)創業、55年(昭和30年)5月に法人改組された印刷業者。ポスターやカタログ、パンフレットなどの商業印刷を主力に、書籍・雑誌などの印刷も手がけていた。長年の業歴を強みに既存得意先からの受注が堅調に推移していた2003年2月期には年売上高約4億3000万円を計上していた。 しかしその後は、得意先のデジタル化やペーパーレス化の影響から、主力商品であったパンフレットの需要が落ち込み、売り上げが減少。近時は印刷機械の老朽化や従業員の高齢化も加わり、事業環境はさらに悪化するなか、資金繰りも限界となったことで2026年2月12日に実質的な事業を停止していた。 負債は債権者約57名に対し約2億7700万円。 なお、関係会社の(株)思学社(TDB企業コード:402051233、資本金1000万円、新宿区山吹町356、同代表)も、同様の措置となっている。負債は債権者約4名に対し約1800万円。
帝国DBより
トラストデータリサーチの倒産分析
株式会社トラストデータリサーチは、交通量調査、店舗出入り人数、駅利用者数などを調査・集計する会社、2024年7月期の年収入は約6,900万円ありましたが、人員確保コストの増加により資金繰りが悪化し、破産に至ったとされています。この会社の本質的な問題は、調査業務が人海戦術に依存していたことだと思います。交通量調査は、現地に人を配置してカウントする作業が多く、以下のコストが重くなります。
- 調査員の人件費
- 現地までの交通費
- 深夜・早朝・休日対応の割増
- 集計・確認作業の人件費
- 繁忙期の人員確保コスト
売上約6,900万円に対して負債約7,800万円なので、売上規模以上の負債を抱えており、資金繰りはかなり厳しかったと見られます。
AIカメラ分析は有効だったか?
結論としては、かなり有効だった可能性があります。
AIカメラや画像解析に置き換えられれば、人件費を大きく削減できた可能性があった。例えば、
- 道路交通量の自動カウント
- 歩行者数の自動計測
- 店舗出入口の人数カウント
- 駅周辺の人流分析
- 時間帯別・曜日別の通行量分析
- 車種別カウント
- 混雑度分析
などは、AIカメラや画像解析と相性が良い分野です。ただし導入ハードルもあり、AIカメラを使う場合、カメラ設置許可、個人情報・プライバシー対応、撮影場所ごとの環境差、雨天・夜間・逆光への対応、解析精度の検証、機材費・通信費、顧客への説明資料、現地設置スタッフの確保などが必要になる。単にカメラを置けば済む話ではなく、「調査会社」から「人流データ分析会社」へ業態転換する投資と営業力が必要だったと思うが、それでもいまだと1名設置とかお店の窓の間借りしてLTEルーター設置で人件費削り、お店でデータ提供など展開があったはず。この倒産は、人手に依存した交通量調査ビジネスが、人件費上昇に耐えられなくなった事例で終わるな。しかし導入には初期投資・技術検証・プライバシー対応・営業転換が必要で、資金繰りが悪化してからでは間に合わなかった可能性が高いかもしれない。
今回の教訓:「人が数える仕事」は、早めにAI・カメラ・センサー化しないと、人件費上昇で採算が崩れる
